About Tech  技術について

AMTツイーター/双方向同軸接続の２Way

HAMT-1はoBravo(オーブラボー)のフラッグシップとなるヘッドフォン。
ハウジングと共にイヤーパッドの素材・形に至るまで1970年代を意識してデザインされたスタイルです。
カバーを外して中を覗くと、５つの切れ目から黄色いリボンのツイーターが見えます。
これがAMT(エアーモーショントランスフォーマー)です。

【AMT】(ハイル・ドライバー)は1960年代にドイツの物理学者オスカー＝ハイル博士によって開発されたドライバーで、主に据え置きのスピーカーシステムに使用されているシステムです。
このスピーカーシステムを極限まで小さく改良し、ヘッドフォンに搭載したモデルがHAMT-1です。

このAMTは、従来型の振動板をピストン運動させるモデルに替わり、アコーディオンのように空気を圧縮・膨張して音を出します。 その結果能率がよく、立ち上がりの早い、ナチュラルで深い音質を再現することに成功しました。

この構造は正確で安定した高音域が求められるヘッドフォンに最も適しているものです。
現在のところ、AMTツイーター径40ｍｍというサイズは最小です(2015年現在)。

もちろん、低音域のドライバーにも音のバランスを計算し、高度な技術が投入されています。
ツイーターとドライバーを重ねる技術は、現在世界中でもごく限られた企業が再現可能なものです。

ブランド：オーブラボーのメーカーであるStymax International社は長年にわたって小型の２Wayスピーカー製造に携わり、特にワイヤレススピーカーへこのAMTツイーターを採用、その技術と経験を生かして更に小型化を計り、他にはないヘッドフォン：HAMT-1を誕生させました。

プレイナー・マグネティック

伝統的なプレイナー・マグネティック（平板磁石）ヘッドホンは１基のドライバーで全音域を音出表現しようとしていました。このようなデザインではどうしてプレイナー・マグネティックは中音域から高音域には安定した音出は出来ていますが、どうしてもその分低音域が埋もれています。特に超低音のバスは弱いと感じています。　これはプレイナー・マグネティックの構造的弱点とされている振動板幅がダイナミックドライバーより狭くバスの音が抑えられています。そのためプレイナー・マグネティックドライバーではバスを引き出しためにアンプとケーブルが必要となっています。

オーブラボーのハイブリッドモデルはプレイナー・マグネティックとダイナミックドライバーの長所を生かしてハイブリッド（プレイナー・マグネティックとダイナミック）を開発しプレイナー・マグネティックの弱点を克服しました。オーブラボー社は長年に亘りスピーカーシステムの開発に関わりオーディオの技術やノーハウを養い「より良いオーディオ商品」の製作を目指しています。このダイナミックとプレイナー・マグネティックのハイブリッド・ヘッドホンは通常のポータブルアンプでもまたケーブルでも使用できるためその分コストパーフォーマンスが高く、どなたにも楽しんでいただけるオーディオモデルとして御愛好戴けますよう願っています。

構造

AMTツイーターとドライバーには57ｍｍネオジウムウーハーを使用。
木製のカバーはスピーカーの外装に近づけ、スピーカーにも引けを取らない音を創り出します。

この木製カバーを６角レンチであけると３つのバスコントロールの穴があり、自分の好みに合わせてバスコントロールが可能です。 チューニングキットにシリコンプラグが付いてきますので各サイズを試し調節できます。

パッド部分はスウェード地で長時間の試聴に耐えられる優しい肌触りで、微妙な音の調整にもとても相性が良い素材です。
ヘッドホンの本体重量は543gに収まり、耳にストレスのない装着感と充分な遮音性を有しています。
外部の音に煩わされることなく、ヘッドホンからの音楽に集中することができます。
インピーダンスは56Ωで小型のスマートフォンでも使用可能、大型のヘッドホンを持ち運ぶよりも効率的です。

HAMT-1は大型のマグネットタイプ、エレクトスタティックタイプのヘッドフォンに比べて一回り小さいサイズになりますが、そこから奏でられる音楽の心地よさ繊細さは今までにないものだと自負しています。
歪みのない正確な高音・低音の再現性、立体的な臨場感が耳を優しく包み込み、スピーカーの前においた肘掛け椅子に腰掛けてゆったりと聴いているような感覚。
まさに大型のスピーカーがそのまま耳のところへやってきた、優しく暖かい響きを目指して作られました。

Spec  仕様